その恋は、Destiny

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「ヤダ、可愛い!梶真くんの妹?」 「え、マジで?梶真妹いたのかよ!凄い可愛いじゃん。何で今まで隠してたんだよ」 「どうも初めまして!俺、梶真と同じ部署の榎本です」 「あ…初めまして!」    勝手に妹になってしまった。 こういうとき、『私、彼女です!』って言いたい。 凄く言いたい。 大声で今すぐ言いたいのに。 小心者な私は場の雰囲気に飲み込まれてしまって、この瞬間だけは妹になりきろうと覚悟していた。 でも棗くんが、そうはさせなかった。 「何勝手に妹って決めつけてるんですか。この子、彼女なんですけど」 「え!?彼女?梶真の彼女?本当に?」 「ウソ、彼女若くない?何歳?」 「あ、あの、今21歳です!」 年齢を伝えると一層その場は盛り上がってしまって、いたたまれない雰囲気に。 でもそんな事よりも、棗くんが躊躇する事なく『彼女なんですけど』と私の事を紹介してくれて。 『嬉しい』のバロメーターが一気に急上昇した。
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