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外ではそんなにベタベタしないようにしてるはずなんだけどな。
棗くんが外ではイチャイチャしたがらない人だから。
……私は、イチャイチャしたい方なんだけど。
「旦那さん、カッコいいよね」
「そうなのー?純ちゃん、全然写真とか見せてくれないし会わせてくれないんだもん」
「写真は…あんまり撮ってなくて……」
なんて、ただの言い訳で。
本当は私のスマホには、棗くんの写真が山ほど保存されている。
確かに棗くんは撮られる事を嫌うけど、それでも私は隙を見てはこっそり激写している。
ただ、それを人には見せたくないだけ。
私以外の人には見られたくないだけ。
……私の小さな独占欲なのです。
「今度写真撮ってきてよ。純ちゃんの旦那さん、見てみたいし」
「……じゃあ今度こっそり写真撮ってきますね」
ニッコリ笑顔で頷き応じてみたけど。
先輩、ごめんなさい。
棗くんの写真は、諦めて下さい。
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