エピローグ

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「……ぼく、病気になんか負けないよ。……頑張る」 「……うん。私も、頑張るね」 さっきまで泣いていたはずの玲央くんの涙は既に止まっていた。 病気に立ち向かう勇気をあげたくて、ここへ呼んだのに。 凛々しい顔で私に『負けない』と言った玲央くんに、勇気をもらったのは、私の方かもしれない。      私はちゃんと、救いの手を差し伸べる事が出来ているだろうか。 不安を少しでも減らせる事が出来ているだろうか。 患者さんと向かい合う度に、いつも考える。 苦しんでいる人の助けになりたいなんて、そんなの偽善だと思う人もいるかもしれない。 でも私は、助けたい。 躊躇する事なく、救いの手を差し伸べられる人になりたい。 自分が沢山の人に支えられて、救われてきたように。 今日も、明日も、明後日も。 「ありがとう、純ちゃん」 少しでも多くの人の笑顔に、出会えるように。
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