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「その今井くんとは、付き合ってないよ」
私の言葉に、井沢くんがニコリとした。
「ほら見ろ。大丈夫だっただろう?俺、今井にも命に関わるから辞めておけって、釘さしといたんだから」
「釘?」
「ああ、今井のやつ、山崎にベタ惚れだったんだけど、オーちゃんの占い、当たるからさぁ」
「ええーっ!」
(知らんかった。ベタ惚れって、少しもったいなかったやん)
「でも、今、違う今井くんと、付き合ってるって言うか……」
「そのニュータイプの今井くんとは付き合ってなかったことには出来ないの!」
(出来ても、したく無いんよ)
すごい剣幕のオーちゃんを井沢くんが押さえ込んだ。
「よし、ニュータイプは俺の養子にして井沢性を名乗らせよう」
(あんたら、盛り上がりすぎちゃう?)
「養子ってありえんわ。そのニュータイプに今から会うねん」
「秋人くんなら不可能を可能に出来る!養子縁組を頼むわっ。私は葵の援護をするから」
(だから、変に盛り上がりすぎって……)
「と、取り敢えず、アタシなりに先に進ませて……」
アタシは玄関のドアを開けた。
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