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「ほんま、石井くんのことばっかり書いてるわ」 引越しした当初、他に友達出来へんかったもんな。 「おっ、石井くん以外の子、初登場」 その後、仲良くなった女子、オーちゃんこと大塚さんだ。 オーちゃんとは、高校が別々になって、それっきりだけれど、その顔は、なんとなく覚えてる。 色白の可愛い系で、ポッチャリとした頬っぺたの子やった。 その頬っぺたは、触るとフニャフニャで超快感で、 『気持ちいー』 って、皆んな叫んで触ってたわ。 今考えたら、ちょっとヘンターイ。 だけど、思い出したら、また触りたーい。 (さすが中1、単純やわ。ここからの日記はオーちゃんだらけや) 「石井王子はどこ行ってん」 アタシは、後のページをパラパラめくって、石井くんの名前を探した。 やっぱり石井くんの顔は思い出せへんけれど……。 「あ、あった、あった」 やっと石井くんの名前が書いてある日の日記を見つけた。
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