-01-

3/35
前へ
/185ページ
次へ
「痛...」 前方が不注意だった美鈴は通行人であるパーカーを目深に被っていた少女と衝突した。 「ご、ごめんなさい!!」 「...」 物凄い圧力を感じたのか、美鈴は後ろに下がって成馬の裾を掴んだ。 「すまない、こいつもわざとじゃないから許してくれよ」 「...気にしてない」 それだけを言うと成馬達の横を通り、パーカー越しに成馬を睨みつけて立ち去った。 「何だ、あいつ...?」 怒っているのとは何かが違う圧力があった、だがそれの正体は未だに理解できなかった。 「成馬、ごめん...」 「まあ、そんな時もあるって」 まだぶつかってナシをつける奴等よりはマシなはずだ、何処か気には障るがな。 「って本格的に遅刻するぞ!!」 「ああ!!急がないと!!」 俺達はまだ知らなかった この後に起こる、地獄のような悲劇と 巨大な陰謀が動き始めていたことに____ ______
/185ページ

最初のコメントを投稿しよう!

66人が本棚に入れています
本棚に追加