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「痛...」
前方が不注意だった美鈴は通行人であるパーカーを目深に被っていた少女と衝突した。
「ご、ごめんなさい!!」
「...」
物凄い圧力を感じたのか、美鈴は後ろに下がって成馬の裾を掴んだ。
「すまない、こいつもわざとじゃないから許してくれよ」
「...気にしてない」
それだけを言うと成馬達の横を通り、パーカー越しに成馬を睨みつけて立ち去った。
「何だ、あいつ...?」
怒っているのとは何かが違う圧力があった、だがそれの正体は未だに理解できなかった。
「成馬、ごめん...」
「まあ、そんな時もあるって」
まだぶつかってナシをつける奴等よりはマシなはずだ、何処か気には障るがな。
「って本格的に遅刻するぞ!!」
「ああ!!急がないと!!」
俺達はまだ知らなかった
この後に起こる、地獄のような悲劇と
巨大な陰謀が動き始めていたことに____
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