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「馬鹿らしい...」 新手のウイルスによる嫌がらせか何かだろう、わざわざ相手をする理由もない。 「何だろう、これ...」 「あまり気にすることないと思うぞ、また今度サポートセンターに連絡してみるよ」 「う、うん...」 「すまないけど稽古を続けさせてもらうから」 成馬はスマホを道場の床に置いて黙々と竹刀の素振りを再開した。 「...」 その後、美鈴は一時間ほど稽古を見守った後に帰って行った。 強制ダウンロードされたアプリは特に何の害も与えることなく、ただただ時間だけが過ぎた___ 午後 23時50分 「ふう...」 今日も夜遅くまで稽古をしていた成馬は風呂に入り終わり部屋のベッドに横たわった。 そうしてるとたまに憂鬱になってしまう時があった。 自分が何の為に、どうしてこんな生き方を選んだのか分からなくなる時があったのだ。 「...あれ...」 ふとスマホを覗くと何やら違和感を覚えた。 至って何も変わっていないはずなのに、視覚的な違和感というより感覚的な違和感に思えた。 「まあ、いいか...」 _____    ___♪ 「うわあ!」 いつの間にか眠りについていたが、突如として自分のスマホが音を鳴らせた。 「な、何だ...?」 恐る恐るスマホを覗くと、そこには『投票確認』の文字があった。 「っ...!?」 すると画面は突然動画再生を始めてパーカを被り顔を隠していた男が映っていた。 「「やあ、今この動画を見てるってことは初めての夜を生き延びた者達のはずだ」」 「何言ってんだよこいつ...」 成馬には謎に包まれた彼の発言は到底理解できないものだった。 「「それにしても意外だったな、まさかこんなにも生き残りがいるなんて...」」 「生き残り...だと...?」 「「それじゃあこのゲームについてもう一度説明する、一度しか言わないから良く聞いておけ」」 その男は続けて説明を始めた。 「「今日の夕方頃白祇高校3年1組の生徒全員にアプリを強制ダウンロードさせた」」 「...!?」 成馬は一瞬で察した、あのアプリのことだと。 「「アプリの名前は学級投票、このアプリ内で毎日行われている投票を断れば死の鉄槌を受けることになる」」 「死の鉄槌だと...?」 何を言ってんだよ、死の鉄槌...?投票...?
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