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「おい起きろ!!」 「んん...」 「起きろミリーナ!!この飛行機がハイジャックされた!!」 「ハイ...ジャック...?」 ミリーナは混沌と化した周りの状況から事実を確認する。 「リチャード、それは本当なの!?」 「ああ、俺とした事が避けられなかった」 リチャードは自分が犯人に気付かなかった事で自らを責めた。 「それで、今犯人は何処にいるの!?」 「操縦室だ」 「...!?急いで向かうわよ!!」 ミリーナとリチャードが操縦室に向かう途中で合計三発の銃声が機内に響き渡った。 「開けるぞ」 操縦室のドアを開けると、そこには血塗れの副機長が通信機に凭れ掛かっていた姿と、機長が犯人に脳天を撃ち抜かれただの屍となっていた光景が流れた。 「はは、ははははは...!!」 「っ...!!」 リチャードは既に人質を手元から解放していたのを見計らって犯人の拳銃を奪い取り押さえた。 「ミリーナ、こいつを縛り上げる物を探してくれ」 「分かったわ!!」 「それとCA、副機長の傷の手当をしてくれ、飛行機なら応急手当ができるほどの医療品があるはずだ」 「は、はい!!」 リチャードの的確な指示の元犯人を取り押さえる事ができて、何とか副機長も一命をとりとめた。 「この男、ISIL系のテロリストみたいね」 「かもしれないな」 そんな事よりとある問題が発生した。 それは着陸間近になった今操縦をしている者が誰もいないということだ。 「副機長、どうにか運転はできないのか?」 「無理だ、さっきからまるっきり両腕が動かない...とてもじゃないがこれでは...」 操縦室にいる人全員が最悪の事態を恐れた。 「私が操縦するわ」 「は!?何考えている!?」 「そこの副機長が運転できないのならどの道乗客の誰かが運転しないといけないはずよ」 「だが、お前はまだ...」 「大丈夫、飛行機の操縦なら9歳の時にかじってたから」 ミリーナはこんな時でも冷静だった。 いや、こんなにも混乱しているからこそ絶対的な指導者が必要だった。 彼女ならその器がある、IQ230という名の最強の人物がそこに居た。 「リチャード、通信機を使って管制塔に着陸を伝えて頂戴」 「分かった」 ミリーナの操縦は正確に高度を下げて、ほとんど理想的な形で着陸態勢に入った。 「よし、着陸態勢に入るわ」 ミリーナは慣れた手つきで着陸用の三つのタイヤを出した。 ___!!
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