prologue

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「あのぉ」 「へ?」  背後の声に振り向くとあなたが手袋を片手に立っていた。 「コレ、君のでしょ? 落としたのが見えたから」 「え? あれ? あ……ども……ありがとうございます」  あなたはペコッと頭を下げる俺に、ふやけたような笑顔で手袋を渡すと、疲れたサラリーマンって感じに背を丸め、そのまま暗い道を歩いて行ってしまった。
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