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片手に持った荷物を、両手に持ち替え、王様の目の前に着いた辺りで、王様に「ご注文の品です。」と手渡す。
「お、おぉ、ありがとう。後で兵に礼をつかわせる。」と返事を頂き、大臣(偽)に「ほうら、サッサと出て行け」とあしらうように言われる。
「ふんっ」と鼻で笑い、こう続ける。
「お前、変装下手くそやなぁ。」
「なんだと?」
「いや、お前だけやなくて、団員全員か。バレバレなんどい。」
「……?何を言っている……?」
「しらばっくれんなや。大盗賊カルフェイさんよぉ。」
ニヤリと笑い、大臣基カルフェイを睨みつける。
「……何故ワシの事を……。」
「なんでか教えたろかぁ?」
クククククと小さく笑いながら「お前の懸賞金5億やん」と笑みをこぼしながら言う。
「……なるほど……それくらいになると名が知られていてもおかしくないか。こんな下手くそな変装じゃなんの意味もなかった、と言うわけか……」
「そそ。そう言うわけ。てなわけで、5億下さい。」
ペコリと軽く笑いながら会釈をする。冗談でもなんでもない、本気でそう言いイグアはワクワクしている。
「アッハッハッハ!!寝惚けた事を抜かすなクソガキが。おい、野郎共!」
高笑いをして、下っ端共を王室間へと集める。その一言だけで軽く100人近くは集まっただろう。100人が集結したその部屋は、無駄な暑さを演出している。
「タダでさえ暑いねんから、涼しく行こうや」
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