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「よし、今日も脱走してやろうか。」
「じゃぁ、今日はどこ行くの?」
脱走は今までに何度もしてきたから、この町の大体の場所は把握してる。
「うーむ…。」
「…葵。【異世界】って、死んだら行けるのかな?」
悩んでいる葵に、聞いてみる。
僕たちは小説も読み漁ってる。
それによると、異世界は神の手違いで死んだらお詫びに転生…てのが、お決まりだった。
「行けるわけないだろ。まず、手違いで死ぬことが無理だな。」
「それもそうだよねー。」
現実的回答をありがとう。
あー…どこに行くのかな。
「…今日も繁華街に行くか。」
「おー、いいね。んじゃ、いつものあの穴通って行こうか。」
僕と葵だけで作った、抜け出しルート。
でも、今日は雰囲気が違った。
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