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「ん…もっと、撫でてよ…」
一度だけさらっと撫でて、柚子ビールを飲もうと手を止めた僕を相変わらずの極上の上目遣いで見上げてくる。
さっきまでシャキッと店内を歩き回っていた縁ingフロア長は、打って変わってトロンとした甘えん坊モードに入ったようだ。
つけたままの夜のニュース番組も、もう僕の耳には入ってこない。
「今日はどうしちゃったの?もう甘えん坊モード?」
頭上から声をかけ、頭を撫でる手を再び動かし始めると、その身体を横に向け、僕のふくらはぎを二本まとめて抱きしめた。
「ん~…別に。いいからそれ飲みなよ」
「あ、うん」
何か引っかかるところはあるが、とりあえず大好物の柚子ビールを飲もうと意識をグラスに移す。
その間ももぞもぞと動く健太は、僕の正面に移動し、コテンと腿の上に頭を乗せた。
「ちょっと、くすぐったいってば…」
「んー…いい匂いする…」
僕の腿の上をくんくんと嗅ぎ回る健太の鼻先が、くすぐったくて仕方ない。
同時に…
下半身に熱が集まってくる…
「ちょ、マジでもう…」
「ふふ。なに?」
意味深に笑う健太は、僕の軽く反応しかけた膨らみを指でなぞる。
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