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ソロモン七十二柱。この言葉に聞き覚えはないだろうか。
恐らく、現代の人間界に生きる者としては。中学生か下手すると高校生くらいにそういったワードに興味を持ち、ネットで調べたりしたかもしれない。文明の力恐るべし。
もし知らない人間諸君がいるならば、是非知っておくといい。
ソロモンというのは古代イスラエルの王様だ。ダビデとかとセットで覚えておくといいかもしれない。世界史を学んだ人間なら「あー、あの人ね」とピンと来るかもしれない。そこそこの知名度を誇る王様だ。
そいつが使役したという七十二もの悪魔の総称。それがソロモン七十二柱である。
悪魔。そう、悪魔なのだ俺たちは。
ここまでが、所謂世間一般の知識である。ソロモンという人間離れしたオッサンに使役される悪魔たち。主従関係としては悪魔様が人間一人にパシられるなんておかしくない? っていうやつだ。
ところがどっこい。これには事情ってものがあるのだ。
「ヴィネ。ヴィーネー。いつまでモノローグやってるのかな、そろそろ話しかけてもいーい?」
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