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「さなさんだけ、晒すんだー、へー。出る媒体、見るのは女性だけじゃないのに、へー」
ちっと舌打ち。嫌なとこついてきやがるな、上田!(もう、サンは無し)
渋々、商業ネームと職業と顔は、正面ナシで、本当に渋々、了承。
「一週間前は、夜の、禁止」
何、言ってんの?
「やだ」
「だったら、その間、さなさん、ソフトに拉致る」
意味わかんないんだけど。
「痕つけないでくださいって、あんなに言ってんのに、聞かないからですよ」
「見えないとこにしてる」
上田の肩がクッと上がって、拳を握りしめた。
「嘘つけ! 私でも、気づくとこにあったわっ。エステとドレスの仮縫いの撮影、困ったんだから!」
「ちょっと、滑ったんだ、いいじゃん。ファンデーションで、どうにかなったんだし」
今までは、肘くらいで止めてた拳が、肩まで上がった。
「きゃー! 上田ちゃんっ、胎教に悪いっ」
上田(仕事は旧姓のままでいるらしい)はめでたくご懐妊、もうすぐ、産休に入る、これがその前の最後の仕事。
「もうさー、やめようよ。面倒」
「はぁ? 今さら? 無理ですよ」
「金で解決できるなら、やめたい」
「どうしてこう、ガッカリなっ」
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