(28)アイドルの卵たち

8/11
前へ
/107ページ
次へ
「捺さん、酷い言い方は止めて下さい。二人は純粋にヤッキーを目指してアイドルになろうとしてるのに・・・」 「藤ヶ谷の旦那って性格悪そう・・・」 「うっせぇよ」 「捺この二人が誰の息子か知らないの?」 「どこかの御曹司か?」 「大手広告会社『順天堂』を買収した白石財閥の御曹司だぞ」 「し、し白石財閥の御曹司・・・!!?」 捺さんも白石家が 伊集院家や神宮寺家と並ぶ名家だと気づく。 「桐生さんってヤッキーの知り合い?」 「まぁな。高校時代の同級生。友人だ・・・」 「ふうん。何で藤ヶ谷と桐生さんは結婚したの?」 「それは・・・」 「政略結婚よ。臨也君・・・」 「政略結婚?じゃ二人には愛がないんだ…唯の家同士ビジネスの絡みで結婚したんだ・・・」 「俺達には愛が在るぞ!!なぁ?留奈」 最近、冷たい捺さんを見ていると彼の心が分からないと言うか。 私達に愛が在るかは定かでなく、ハッキリと言い切れない。 「おいっ、留奈?」 「愛が在るなら・・・藤ヶ谷いや今は桐生さんか・・・留奈って呼んでいい?俺のコトはリンでいいよ。シンもシンでいいよな」 「ああ」 「でも・・・」 「今度、俺達の邸宅でが同窓会しようぜ」 私は同窓会と言う言葉に胸が高鳴った。 「留奈、こいつらはいつの同級生だ?」 「小学校時代の同級生ですよ。捺さん」 「小学校か・・・ふうん」
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1078人が本棚に入れています
本棚に追加