episode200 Vampire Night ②

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読むのも嫌になる小難しい書面の一番上に 僕の名があった。 「君が天宮家の次期当主だ――おめでとう」 ぽかんとしている僕の手を取り 九条さんは無理矢理握手を交わす。 納得いかないのは王様で。 「ちょっと待て!社会経験もない常識も人脈もない――こいつに一体何ができる?」 至極まっとうな意見で 握リ合わせた僕らの手を振りほどく。 「ああ、だからもう一つ決め事が――」 こうなることは想定内とばかり。 「ここを読んで」 九条さんは冷静に 僕が握った書面の下部を指さした。 そこには――。
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