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だけどリックだとわかると、彼等は警戒しながらも表情を柔らかくする。
「なんだ、戦闘があったみたいだから様子を見に来たんだけど、リックだったのか」
先頭でキョロキョロしていた男子生徒が言うと、リックは頷きながら尋ねる。
「ああ。お前達はどうする?戦うのなら相手になるが、その気が無いなら手は出さないぞ」
その言葉に、すかさず後ろの三人が、戦いません!と叫び、先頭の男子生徒もコクコク頷いた。
リックは苦笑いで、滝裏にまだ何人か立て籠もってるぞ、と教えて、両手を上に挙げて道を譲る。
まぁ、それでも攻撃されればリックなら反撃出来るけど、一応手は出さないとの姿勢を見せて。
四人組は、有り難う、と言うと、リックの横を駆け抜けて滝裏に向かっていった。
僕達が木から降りると、リックが肩を竦める。
「あいつ等、同じギルドの奴等なんだ。時々、一緒に依頼を受けててさ」
あー、つまり風帝の部下って事かな?
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