修学旅行と言う名のサバイバル

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一通り話した所で、僕達は一旦拠点に戻る事にする。 奥の壁に二人が横になれる大きさの窪みがいくつかあり、ベンチにもベッドにも出来そうなので、此処を拠点にすると良いよ、とアフェル達に言えば。 「え、でもフウハ達が使うんじゃ?」 アフェルが遠慮がちに聞いてくる。 なので僕達は首を横に振った。 「僕達は別の場所に既に拠点があるからね。アフェル達は安全な拠点を探してたんだよね?僕達は此処の事は言わないし襲撃もしないから、安心して使いなよ」 僕の言葉に、それなら、と頷いてくれたアフェル達と、またね、と別れ、外に出る。 普通なら、襲撃しないと言われても警戒する所だけど、と怪訝な顔をするフィリスに、モモが言う。 「彼等の獣人の危機察知能力は高そうだから、嘘は言ってないとわかったんじゃない?」 キラも、きっとそう、と頷いて、納得したフィリスは、で?とリックを見る。 「本当に拠点に戻るの?」 その言葉に、皆で首を傾げると。 「だって、魔力で種族の違いがわかるなら、他にも獣人が何処に居るかわかるんじゃない?そっちは会いに行かなくて良いの?」 フィリスも首を傾げて聞いてきた。
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