修学旅行と言う名のサバイバル

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どうして他に獣人が居ると思うのかと尋ねるリックに、だって、と答えるフィリス。 「学園に薬草を届けた時に、保険室では種族毎、学年毎に分けてたんだけど、獣人用の薬草は二年生の分だけでも、かなりあったのよ。なら、彼等の他にも居ると思うのは当然だと思わない?」 フィリスの説明に、確かにそうでしたね、と回想して頷くキース。 流石はフィリス、薬草の量を覚えてて、そこから人数を判断したのか。 僕とルーカスは、フィリスの前世を思い出して内心で苦笑いしていたが、他の皆は感心していた。 「でも、取り敢えず急がなくても良いんじゃない?いっぺんに何人もと会っても大変でしょ」 僕の言葉に、キラも頷く。 「他に居ても、仲良くなれる、とは、限らない。なら、アフェルやジャステル、獣人じゃないけど、ルシェイルとティレサと、ちゃんと、仲良くしたい」 その言葉に、なら本当に戻ろうか、と、それぞれ拠点に転移したのだった。
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