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まぁ、本家の使用人も僕の存在は面白く無いのか、と思いながら、用意されたお菓子を見る。
……。
「レイ」
僕は使い魔であるレイを呼ぶ。
「どうした?家で我を喚ぶのは不味いのではないのか?」
そう言いながらも来てくれた人型のレイに、紅茶セットとお菓子を指して。
「悪いんだけど、彼処から感じる魔力の持ち主を捕らえて連れてきてくれる?毒を盛られてるから」
そう頼んだ。
無視とか嫌味を言われるくらいならスルーするけど、毒殺しようとしてくる輩を放置するほど優しく無いからね。
レイも眉根を寄せて、これは許せないな、と呟いて。
「ちょっと待っていろ」
そう言うと魔力探知をして転移で消えた。
そして直ぐにさっきのメイドを拘束して連れて現れる。
「なっ、痛い!何しやがる!」
低い声を聞いて驚いた。
「女装癖の男かよ」
顔は綺麗目で女性の姿でも違和感が無いが、口を開けばしっかりと男性だったので、素で突っ込んでしまった。
そんな僕の声に気付いて、目を見開く男メイド。
「なっ、なんでこの部屋にっ」
なんて拘束を解こうと暴れて騒ぎ立てるから、母様と伯父が何事だと部屋にやって来て中に入ってくる。
後ろから執事もついて来て、ドアの前に待機した。
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