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「ちょっ、痛いって!それにそれはクッキーじゃ無くてマドレーヌ!」
はあっ!?マドレーヌ!?
叫んだ男メイドに僕はイラッとして、ボックスからハリセンを出して側に走っていきジャンプして、上から男メイドの頭を思いっ切り引っ叩いた。
スッパーンッ!
「グフゥッ!?」
驚きと痛みに床に倒れて転げ回る男メイドに僕は腰に手を当て怒鳴る。
「そんなのの何処がマドレーヌだよ!マドレーヌに謝れ!毒が入って無くてもそんなのを口にするのは嫌だっつーの!」
プンスカ怒る僕を、呆然と見る伯父と執事、と母様。
ま、母様はまだ少しは耐性があるから、直ぐに正気に戻ったけど。
すると。
「別に聞くまでも無かろう」
レイは男メイドの頭を掴んでキリッと締め付けた。
「い゛っ!?っ、ちょっ、爪!爪が刺さってるっ!」
だろうな、腕だけ龍化してるし。
「な……ドラゴン、か?」
レイをガン見し呟く伯父はそのままスルーしておく。
と、レイがそのままの状態で口を開いた。
「フム、こいつの独断の様だな。この魔力測定の結果でミナリスと言う奴とフウハの婚約が決まるからと、フウハが邪魔だった訳か。この男はそのミナリスが好きらしい。恋愛的な意味で。勿論片想いの様だ」
「なぁっ!?なんでそれをっ!」
すっかり記憶を読まれて動揺する男メイド。
……6歳男児に懸想する女装男……無いわぁ。
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