魔力測定

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ミナリスとは伯父ミクリアの息子で、1つ上の従兄だ。 その従兄と婚約?それも無いわぁ。 馬鹿な、と思い伯父を見れば、片手で顔を覆って溜め息を吐いている。 む? まさか本当なのか? 突っ込む所が多くて、かなり面倒になってきたな。 と、捕らえられている男メイドが、僕に怒鳴り付けてくる。 「お前っ、何なんだよ!その言動っ!5歳児とは思えないぞっ!化け物か!」 大分、化けの皮が剥がれてきたな。 それよりも。 「は?化け物って失礼な。単に前世の記憶があるだけだから。ま、成人する前に死んでるけどね。だからそれなりの知能はあるんだよ」 僕が言い返すと、男メイドは驚いて、口をパクパクしていた。 青ざめた顔に疑問を持ち首を傾げると、やはり驚いて目を見開いていた伯父が説明してくれた。 前世の記憶を持つ者は過去にも何人か現れていて、その全てが世界の危機に世界を救った勇者や英雄として崇められている。 つまり前世の記憶を持つ者は後に起こる危機に世界を救うかもしれないという事で。 個人的な感情で世界の主要人物を殺そうとした事に気付いて恐れているのだろう、と。 先に碧眼持ちを殺そうとした時点でアウトだと思うんだけど、それはバレないと思っていたらしく。 バレた今でも、僕が死んで無いから殺される事は無いだろうと高を括っていたのに、僕が前世の記憶持ちなら処刑される、と青くなっているらしい。
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