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「その前に神の愛し子を手に掛けようとしたんだから、世界から存在を消されるんじゃ無いのか?」
レイが口を挟んで、更に場が混乱する。
「神の愛し子、だと?」
「え、それって此処でも有効なの?」
驚く伯父の呟きに被せる様に思わずレイに尋ねてしまうと、周りの大人達は息を飲んだ。
「当たり前だな。大ボスがフウハを気に入ってるんだ。現に青龍、あ、先代の、蒼葉の父親の方な、アレはあの後世界から弾かれて、存在を此処の創造神に消されたぞ」
え、マジで!?
「それってやり過ぎじゃ無いのかな?」
僕の言葉にレイは訳知り顔で話してくれる。
「昔、あの手の輩を浄化して輪廻に乗せた筈が浄化しきれなかった様で、逆恨みして何処ぞの悪神に力を貰い復讐しに来たそうだからな。それで世界が滅ぼされ掛けた」
「ちょ、何時の間にそんな情報を仕入れたのさ」
呆れる僕にレイは、創造神から神としてのレクチャーを受けているから、と答えた。
「あ、龍神だからか。あれ?ならリオウも?」
「ああ。魔神としてのレクチャーを一緒に受けている。もっとも、リオウには教える事は極僅かだと創造神が言っていたが。流石はフウハの使い魔達だと褒められた」
「いや、僕の使い魔だからって事じゃ無くて、レイとリオウが優秀なだけだろ」
そんなやり取りに再び周りの大人達は固まっている。
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