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「そうね、リリシェラは先日魔力測定を済ませたのでしょう?確かランティスに引けを取らない結果でしたわよね?これでは縁談が舞い込むとラスティが困ってらしたもの、丁度良いのでは?」
僕の案を名案だと母様。
ラスティとは、現風の大貴族当主でリリシェラ達の父親で母様達の従兄だ。
本当は母様はラスティとの縁談が持ち上がっていたのだが、ラスティは天使である父様の存在が母様の前に現れた事で母様を諦めて別の家から嫁を貰ったと言う経緯がある。
なので彼方の家にとっても悪い話では無い筈だ。
そう言えばお祖母様が風の大貴族出身なんだから、僕が風を持っていても良かったのにな?と思ったが、お祖母様は風属性を持っていなかったそうだ。
その母親である曾祖母様の持っていた光のみを受け継いだから。
なので伯父も母様も風は持っておらずミスティアナ家の霧と水と光しか無い。
だから僕にも風の要素が無いって事で。
なんでやねん(泣)、風属性、おくれよー。
いや、影では使えるけどさ、表立って使えればねー。
なんて僕の心の叫びは兎も角、伯父は、そうか、と言うと執事に目配せをすると、執事は素早くこの場を離れていった。
きっと婚約の申し込みに行ったんだね。
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