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それに。
「フウハ?どうしてそうなったのかな?」
側に来て膝を折り目線を合わせて尋ねてくるこの人は、相変わらず優しい人だ。
何故かリリシェラよりも会う機会が多かったりするランティスは、よくミクリア伯父の所に相談事を持ち込み、僕達の住む離れにもよく顔を出すのだ。
「カモフラージュに僕と何時でも解消出来る婚約をさせようとしたけど、僕は聖人らしくて駄目だって話しになったから、それなら元々仲良しのリリシェラなら、って思ったんだ」
その答えにはランティスも予想外だったらしく、口をポカンと開けて驚いた。
それからラスティおじ様にちゃんと説明をして貰い、納得したランティスは。
「うーん、確かに他の野郎にやるくらいならミナリスが良いか」
そう溜め息を吐いた。
そして興味が別に移った様で。
「所でフウハのもう1体の使い魔は?」
レイを見ながら聞いてくるランティス。
授業での使い魔召喚はまだの様で、興味津々だ。
そう言えば、と母様もラスティおじ様も期待を籠めた目で僕を見てきた。
あー、これは呼ばないと駄目か?
「リオウ、来てくれる?」
リオウを呼べば、念話でレイから話を聞いていた様で、クスクスと笑いながら現れて僕を抱き上げた。
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