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身体付きからして、女神みたいだけど。
いや、イケメンの女神って。
「はじめまして、シエラと申します。世界セルドラードの創造神を務めております。どうぞよろしくお願いしますね?」
ほ?
何故、違う世界の創造神が此処に居るんだ?
柔らかい物腰で挨拶をするシエラに、少し警戒を解いて、どうも、とだけ返す。
いや、迂闊によろしくしちゃったら後が怖いじゃんか。
嫌な予感ビンビンだよ。
「取り敢えず座ろうか」
トーセの言葉に、神々と共に僕も席に着く。
何、この状況?
疑問符を浮かべまくりながら、誰かが何かを言うのを待つ。
いや、だってねぇ、アポスってばずっと申し訳無さそうな顔のままなんだもん。
嫌な予感も多分当たるでしょ。
なら、自分から発言して墓穴を掘りに行きたくないよねー。
と。
「フウハにはセルドラードに転生して貰う」
トーセが何の前置きも無く言った。
はぁっ!?
言われた事の半分、違う世界に行く事については、シエラが自己紹介した時点でもしかしたらと予想がついていて、やっぱりな、と思う内容だが。
後半の、転生については意味がわからない。
なので固まっていれば、アポスが困った顔で説明を始めた。
「新しい世界セルドラードは、元々は別の世界だったんだが滅んでしまってね。創世神様が浄化をして作り直したんだ。ただ、その世界の調律者が必要で、それを創世神様がフウハにと仰って。だけどフウハは完全にこの世界で調律者としての立場を確立しちゃってるから、引き離せないんだ。だから、もう1人の意識体を身体に残してこの世界に留めて、魂だけ世界を渡って彼方で肉体を得るのが良いだろうと言う話になってね」
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