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何ですと!?
「いやいや待て待て、僕が調律者?何それ。それに世界から引き離せないから身体を残す?もう1人の意識体?って言うか、僕がセルドラードに行くのは決定なの?拒否権は?」
アポスの言葉に、突っ込み所満載だよ!と疑問をぶつければ。
「拒否権は無い。決定事項だ」
トーセが静かに答えた。
なんてこったい、泣いても良いかな。
しかももう1人の意識体って誰なのさ?どゆこと?
「アデリアとして過ごした時代の人格があっただろう?彼女は消えてない。フウハの奥底で眠ってるだけだ。彼女を起こして残って貰う。眠っていても君と共に成長してきたんだ。違和感無くフウハそのものだ」
……。
トーセの話に言葉を失う。
つまりアデリアがフウハとして収まり、僕は別人として違う世界に行かなきゃいけないって事?
なんで、と涙目になる。
だってやっとゆっくりレオンと話が出来ると思ったのに。
しかもルシィもリオウもイレーヌもレイも、シロガネ……はまぁ良いけど、アスタもアポスも居ない世界でとか……不安しか無い。
トーセが何を思って僕を選んだのか知らないけど、こんなの無いよ。
僕は本来、違う環境に身を置くのを嫌い、安定を望むタイプなんだよ。
ストレスで死んじゃうよ。
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