さ迷う男

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 俺は再びこの山に戻って来た。あいつを探すために。  長袖の白いワイシャツ、 黒いスラックス、黒の革靴、 黒髪短髪、身長172 年齢は30前後だろうか?  とても山に登る服装ではない、そんな男が手に持っているのはシャベル。 「靴……片方どこかに落としたか? 探してる暇はない。あいつを探さないと」  日が落ちると外灯も集落もない、この山には男が1人、灯りさえ持たず森の奥へ奥へと歩いて行く。  男が歩いて来た方向には川があり、川辺に黒の革靴が1つ、川の反対側は崖、崖下にはシャベル、その近くに一部白骨化した男の死体が……さっきの男だ!
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