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目の前に留まったブルーの車。
窓がゆっくりと開いて、たばこをくわえた先輩が顔をのぞかせた。
「わりぃ。待たせたな」
「少ししか待ってません」
助手席に乗るように促され、言われるがまま座ると、先輩は車をすぐに動かしだした。
「連絡遅くなって悪かったな」
「…いえ」
「天気予報晴れだって言ってたのに…なんだよ変な天気だな」
確かに昨日は晴れると言っていたのに、空は太陽を薄雲に隠されてその隙間からわずかにブルーが見えるだけだ。
「美雨が雨女だから曇ったんじゃねぇ?」
「…そうだったらごめんなさい」
「俺、晴れ男だから中和してやったんだよ。」
そう言ってたばこの煙を吐き出して笑う先輩の横顔を見つめていた。
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