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「野副さん、
ご苦労様です。
後は我々が仕切りますので、
代わって頂けますか」
陣頭で進路を塞ぐ、
本庁捜査第一課・殺人犯捜査一係の橋爪。
高身長で面長。
細身ながら肩幅は広く、
高圧的な低い声のトーンで、
丸ごと威圧感の塊みたいな男だ。
それに対し、
怯む事なく、
変わらぬ背丈の粗暴な男が、
覗き込む様に顔を近付けた。
「おい、
橋爪よぉ。
俺をこき使って、
さすがに良心の呵責でも働いたのか?」
三~四人の取り巻きが、
明らかに構えの重心を前に向けた。
ただ一人橋爪だけは、
地面から垂直の姿勢のまま微動だにしない。
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