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結局は里美と横田は平行線のまま、仕事相手としなければならなかった。
考えの違う相手との共同作業は本当に疲れると里美は思いながら、賄賂の件もいつか公になるのではないかと不安を感じていた。
その時に里美は、自分に被害が来ないようにしたいと思うのだった。
右京病院でのデモンストレーションはとても好評だった。
最後の質疑応答の所でも答えるのは里美だった。
横田は医療の知識がかけるためどうしても、答えられない場面が出てくるからだ。
それに比べて、里美は医療現場を熟知しているので、医療スタフからの質問に的確に答える事が出来る。
この時ばかりは里美も気持ちいいのだった。
横田は少し不機嫌になっているような顔をしている。
右京病院での仕事を終えて変える間際に院長から、声がかかった。
「横田君、君はいい相棒に恵まれているね」とにこやかに言う。
それを聞かされて横田は作り笑顔で「おかげさまで」と答える。
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