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そして、あっという間に日々は過ぎていき、ついに約束の月曜日を迎えてしまった。
前日の夜、類からメールが届いた。
『10時に車でそっち迎えに行くから』
やっぱり断ろうと思ったけれど、結局考えた結果、会う事に決めた。
会って、もう一度ちゃんと話そう。
類のこれからの将来の事を考えても、類が私を好きでいる事には何のメリットもない。
きっとその事実を喜ぶ人なんて、誰もいない。
それなら別れた彼女とヨリを戻して結婚して、幸せな家庭を築いてほしい。
幸い彼女は、類の事をまだ好きでいる。
説得するなら、今しかない。
私の事は諦めてもらうように、ちゃんと話そう。
そして出掛ける準備をして待っていると、約束の5分前に類から電話がきた。
「……もしもし」
「着いたよ。ちゃんと起きて準備してた?」
「ちゃんとしてたわよ。……今、出るから」
月曜日で豪が会社に行っている時間でよかった。
こんな所見られたら、絶対に誤解される。
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