前の彼女の存在

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「でも迷惑はかけるかもしれないけど、安心して。莉菜の事は、俺が絶対守るから」 「……うん」 絶対守るだなんて、実際凄く難しい事だと思う。 24時間、類のそばにいられるわけじゃないし。 だけど、彼の言葉1つで私の心がほっと安心したのは事実だった。 「あ、でも、あの子が私に疑いを持ってるって決まったわけじゃ……」 「いや。莉菜の所には絶対行くと思ってたから」 ……どういう意味だろう。 「とりあえず。俺、明日から仕事で地方とか行って帰り相当遅くなるから。毎日夜俺にメールして」 「え?メール?」 「そう。帰宅したら必ずメールして。心配だから」 「そんな……大丈夫だよ」 「いいから。たまには俺の言うこと、素直に聞いてよ」 その拗ねたような言い方が少し可愛くて、思わずふっと微笑んでしまった。 「なに笑ってんの?」 「ごめん、ちょっと類が可愛くて」 「可愛いとか、莉菜に言われんのすげー嫌なんだけど」 あれ?なんかこの会話。 かなり昔にもしたような記憶がある……。
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