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「美月どうして……」
「だって、あんなイケメンに好き好き言われて堕ちない女はいないでしょ」
……そういう事か。
「なんて、冗談よ。イケメンとか関係なくて、類くんだから好きになったんでしょ？」
「……うん」
「ホント、いい男だよねあの子。何かあの子ならさ、今まで恋愛にどこか冷めてた椿を変えれるんじゃないかなって思ったんだよね」
自分では、冷めていたつもりなんてなかったけれど、例え恋人が相手でも甘えるのはやっぱり苦手だった。
何でもこなせて、男に頼ったりしないで、依存しないで自立している女性。
そんな女だと、思われたかったのかもしれない。
「それに類くん、言ってたんだよね。『莉菜は絶対俺を好きになりますから』って。何かそこまで言いきられると、本当にそうなる気してこない？」
美月にまで、そんな事言ってたんだ……。
「私はいいと思うよ類くん。今まで椿が付き合ってきた歴代の男全員並べても、類くんが1番いいと思う」
「……そんなに？」
「そんなに。だから椿は、安心して類くんの元に行きなさい。あ、その前に賢ちゃんと話してからね」
「……うん。ありがとう美月」
どんな状況でも、私の味方でいてくれる。
親友って、年を重ねても、変わらない大切な存在だと改めて思った。
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