少女を護る簡単なお仕事です。

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いつものようにいつものごとく 求人情報雑誌やら、ネットの バイト情報を検索する。 狭い部屋とは言え、独り暮らしするには 問題ないくらいの学生専用のアパート。 それが今の俺の部屋だ。 雑誌やらカップ麺やらゲーム情報誌を 誰にも怒られる事なく散らかした部屋は 正に男の部屋。誰にも文句を言われない。 だから、俺は心地よくなって慢心する。 「あー、ダメダメ。コンビニはダメ!」 よくあるバイトはコンビニの店員。 なんだかんだで経験済み。そして なんだかんだでクビになっている。 接客態度が悪かったワケでもないのに 見る目の無い店長にクビにされた。 頼まれたって二度と行くもんか。 たくさんのバイト情報を観ていると 時に変わったバイトに出くわす事もある。 【遺跡調査のバイト。時給1000円。未経験可】 そうそう。こう言うの。こう言うの。 異世界とファンタジーが三度の飯より 好きな俺は、こうした非日常に憧れる。 俺が直接何か発見ワケではないが、 微力ながらでもそのお手伝いをする。 手柄が欲しいワケではなく、退屈で、 平凡で、ツマラナイ。そんな日常から 逸脱しようと、バイトの中で試みる。
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