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「じゃあ、ちょっと調べてくださいよ。いぶし銀って。そしたら大人しくしますから」
「……わかった。わかったからスマホから離れろ」
苦々しく口元をへの字に曲げる純一さんへニコリと笑い、あたしはスマホに重ねていた顔を後ろへ下げる。
「全く、いぶし銀なんてどうでも良いだろうに……」
使っていたアプリを終了させ、純一さんはブツブツと文句を垂れながらウェブで検索を始める。
「……いぶし銀。華やかさに欠けるが実力はあることの例え。ベテラン、みたいな意味。後は……いぶしをかけた銀。硫黄とかで金属製品の表面をくすませること、くすんだ状態の銀色のことだとよ」
すっごく興味無さそうに告げる純一さんの解答に、あたしは「あー……、なるほど。そういう意味ですか把握しました」と、全く内容を理解していないこと丸出しな表情でコクコク頷く。
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