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先達て、伊織の手によって背中に刻み込まれた自らの業(ごう)の証が疼く。
あれから二、三日は傷を癒そうと体液が滲み出て、衣服にへばりつくこともあり、服を脱ぐことすら難儀した。
無理矢理剥がせば色抜けすると言われていたので、水に濡らしてゆっくりと脱ぐことや、体液で汚れても目立たないように、なるべく色の濃い服を着て過ごしたが、四日目ともなると、流石に施術箇所は乾燥してきた。
衣服の心配は無くなったが、今度は強烈な痒みが背中一面を襲う。
お陰で昨夜は寝られなかった。
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