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午後十三時。
ようやく一仕事を終えて、近所の蕎麦屋でササッと遅めの昼食を取った。
伊織は下絵に、清水は午後に備えて体力を温存させる為に睡眠をとるために、朝から施術室に篭りっきりであった二人にとって、これが今日初めての食事だというのに、ゆっくり味わうことなく、食べ終えたら直ぐにまた店へと戻る。
施術室に戻って見せられたものは、何十枚もの薄い和紙に描かれた見事な和柄。
大きな和紙一面に描かれているのは、メインとなる滝夜叉姫やがしゃ髑髏。
半紙には炎や雲、牡丹といったものから龍や小さな骸骨の集合体等、各パーツごとに分けられて描かれていた。
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