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「だって本当の事なんだもの。それにあなたと引き合わせてくれたのも叔母様でしょう? 初対面の時は偶然だったかもしれないけど、再会できたのは完全に叔母様のお膳立てだったと思うし」
「言われてみればそうだな。清香に自分の兄達を『マスクメロンのおじさん』呼ばわりさせてまでな」
「そういう事」
そう言って二人は黙ったまま、苦笑した顔を見合わせた。そして少ししてから静かに微笑んだ清人が、穏やかな口調で宣言する。
「真澄」
「何?」
「香澄さんへの恩返しのつもりで、香澄さんと親父の分まで長生きして、幸せになるぞ?」
「勿論、そのつもりよ」
不敵に笑って返した真澄に、清人もその顔に同様の笑みを浮かべる。
そして二人とも心の中で、互いに出会えたこれまでの幸運な人生と、より一層の希望に満ちたこれからの人生について、暫くの間思いを馳せたのだった。
(完)
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