退屈な生活

１

半開きの瞼の奥は白目だった。

だらしなく開けた唇の端からよだれを流していた。

「大丈夫か」
パクの肩に手をかけようとしたとき、突然ドアが開き、白衣の男二人と女が入って来た。

女がパクの瞼を開きペンライトで何度か照らしてから男二人にうなずくと、男たちはパクを両側から抱え部屋から連れ出した。

「パクはどうしたんですか」

僕は廊下で追いついて女に聞いた。

「部屋に戻ってルーティーンをこなしてください」　

女は無表情のまま言った。

僕はしかたなく採血に戻った。