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今日は、あれから4年半後なんだ……。
この物語を書き始めてから、もう4年半が過ぎたんだ。
タイトルの次のページを読み始める前に少しだけ、切なくなった。
この物語は、フィクションでありながらノンフィクションでもあって、私の願望も目一杯書いてある。
4年半前の私は、彼の存在を知ったばかりだった。
彼の言葉は優しくて誠実で、私を想ってくれていて、とても愛おしかった。だから私は彼と言葉を交わすことが嬉しくて仕方なくて、ときおり切なくて……。
そんなに想っていても、決して私たちは触れ合う事は出来なかった。
触れたくて、苦しくて、電話とメールだけじゃ足りなくて。けれども彼の意見も尊重したくて、だから、4年間は会わないでおこうと、2人で約束した。
それ以降は時がきたら会おう、と。
それが、私と彼の約束。
私はその約束を交わした後も会いたくて仕方なかった。彼は「会いたいけれども、今はまだ時期じゃない」と言った。彼は頑なだった。
彼はもしかしたら、私が「会いたい」と言うたびに、ウンザリしていたのかもしれない。けれども「僕も会いたいよ。でもまだ時期じゃない」と、やはり優しくて頑なだった。私は彼のそんな頑ななところも、とても好きだったし尊敬していた。
シッカリと芯が通った彼の考え方は私のお手本として学ぶべき箇所だったが、尊敬と同時に悲しみの感情も与える箇所でもあった。
感情のままに行動してしまう私を律してくれた。
私たちは、触れ合えないからこそ互いを強く求めあっていて、知り合って数ヶ月でプラトニックな恋愛と呼べる関係にまで発展したと思う。
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