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「はあぁぁ」
なぜか深々と溜め息をつかれてしまった。
「やっぱり、あなたがババ様に引き取られるべきだったと思うわ」
最近になってわかったことだが、俺の魔力耐性が異常に高いことに気づいたババ様は、俺と彼女を取り替えようとしたことがあったらしい。
ただ、俺たちがようやくこの村の生活に慣れてきた時期だったので、他の村人から猛反発を受けたそうだ。
実際問題、のんびりとした彼女が酒場での仕事をこなせていたとは思えないし、俺もババ様との生活に耐えられていたとは思えない。
「なんで急にそんな話になるんだよ」
「私もね、勇者様の話にはどことなく違和感があったの。ババのところで何年も訓練を受けてようやくその程度。あなたに言われるまで、私はその違和感について考えもしなかった。多分、そういうふうに仕組まれているのね」
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