村人Aから始まる再生譚

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「相談……というか、聞きたいことがあるんだけど」 「坊やが来るときは、うちのバカ娘にちょっかいを出しに来るか、聞きたいことがあるときだけだろ」 「ちょっかいなんて出してねーよ!」 「あーうるさい。耳は遠くなってないよ。ほら、さっさと入んな。私は老い先が短いんだ」  ババ様の言葉に一つ一つ反応していたら日が暮れるので、かいつまんで昨日の酒場での騒ぎについて話した。 「あれからってのは、つもるところ結節点なんだよ」  ババ様は俺の説明を聞き終えるなり、そう言った。毎度ながらババ様の話は唐突で、要領を得ない。
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