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二人一組が原則の魔界社会。
その業務や責務は様々で、階級分けもある。
そして今、魔界の在り方について派閥がうまれ、大きく二つに別れて紛争が起きている。
停戦協議中とはいえ、過激派の動きには注意が必要である。
………というのが、ソウマが住む世界だ。
魔族の中でもトップクラスの知能と力をもつ彼は、この世界で一目おかれる存在だった。他者をしいたげるような物言いをするので、大概恐れられるか嫌われるかなのだが、一人だけ、やたらと噛みついてくる同期がいた。
まだ一人前になる前から、同期であるスオウは、ソウマを目の敵にしては突っかかってきていた。
喧嘩っぱやい彼の物言いに、始めは不干渉を貫いていた若きソウマも、次第売り言葉に買い言葉を返すようになっていき、取っ組みあいをしたのも、ソウマにとっては彼が最初で最後の相手だろう。
競い合い反発し合いながら、お互いにその実力を認め合えるようになった二人は、自分の背を預けられる唯一の存在となった。
誰もが当然、二人はバディを組むと思っていたが、他者に惑わされることのない二人はそんな選択肢など考えもしていなかった。
そして、ソウマは出会った…。
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