一降り目

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何にも悪いことしてないのに罪悪感が半端ない! 「はうぅ……、なんでゴメンナサイぃ?」 首を傾げて問う姿は、外から見ると可愛らしくあるのだろう。 今のオレには更なる心への追撃、傷が広がる……。 無意識下の精神攻撃に悶絶しながらも何とか立ち上がり、前の机との間で耳を塞いでしゃがみこむ雪音の後ろ襟を掴んで持ち上げた。 「犯人はコイツ、そんでオレはこいつの保護者。止められなかったオレにも責任があるからゴメンナサイ」 頭を下げて謝るオレに、両手を激しく振りながら彼女はこたえた。 「ふわぁー! そ、そんな!? も、もういいよぉ! 大丈夫だからぁ、頭上げてよぉ! えとぉ……?」 「ああ、オレ小野芳 八雲。で、コイツは小泉 雪音。ホントごめんな? コイツたまにろくでもないことするんだ。しかも……」
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