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さて、四列目も呼ばれ終わって五列目に差し掛かった。
やはり呼び順は座席通りであったらしく、オレは最後に呼ばれるのだろう。
勿論目の前にいるのは雪音だ。
じゃないと順番がおかしくなってしまう。
ふと、古屋さんを見ると何かに怯えてるかのようにそわそわしているが、前の人が名前を呼ばれ扉から出て行った瞬間、硬直した。
先生が早口でその名を呼ぶ。
「古屋 孤狼太(ころうた)さん!」
んっ? 何か不思議な名前が呼ばれたような……。
妙に男の子っぽい名前のような……。
そう言えば『ボクっ子』だった気が……。
古屋孤狼太さんは顔を真っ赤にし小さく『はい』と、こたえると両手で顔を隠し、逃げるように廊下に出て行った。
これ、あれだ、触れちゃいけないやつだ。
さっき自己紹介のとき、不自然な言葉切れをしていた。
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