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夜になり、女将さんに連れられて一番奥の部屋へと向かう。
「失礼します」
「来たか、入れ」
女将さんと共に一礼をし、中に入る。
「何だ?女の格好して?」
「ご内密に。と仰られたんはそちらです」
「……そうだったな」
「この子は今日が初めてです。可愛がってやってください」
「ほぅ、初物か。名は何と言う?」
「芸名はありません。そちらでつけてください」
「本当の意味での初物か。……気に入った、こっちに来い」
「へぇ」
女将さんに教えられた廓言葉。使い方、間違ってへんよな?
「それではごゆっくり」
再び一礼をし、部屋を後にする女将さん。
「……ふむ、近くて見るとますます好みだ」
「ありがとうございます」
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