第1章

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駅のトイレで思わず吐いてしまった。 携帯しているガムを口に放り込む。口臭はセールスマンにとって致命的だ。 しばらくその場で動けなかった。ふぅ、と息をつき顔をあげる。 「あちゃー」 青ざめた顔にきつめの化粧。さながら妖怪である。 意図しなかったとはいえ今回は謝罪行脚ということもあり、化粧を手早く薄めに直して慌ててカフェに向かった。
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