春夏秋冬のキセキ

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「アキ、聞いたか!冬獅郎がついに甲子園にいくらしーぞ!」 一人の少女が傘を投げ出し飛び上がる。 「あらあら、ハルちゃん。それはそれは凄い事よ!応援しなくちゃ。きっと私達にとって特別な夏になるわね」 ハルとアキは手を取り合い、鞄につけたお揃いの赤い御守りを揺らす。 一夏の奇跡。 春夏秋冬の軌跡を見届けた紫陽花は、雨上がりの晴れ空の下、その日、鮮やかに花開いた。
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