第13章 魔闘大会サバイバル編

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全校生徒って、こんなにいたんだなぁ……。 第1闘技場にクラスごとに並んで、何気なく周りを見回しながらそう思う。 今はちょうど、学園長の挨拶が終わったところだ。つまり魔闘大会開催の宣言の後でもあり、闘技場は興奮に包まれている。 お祭りみたいだというのも割と本当の事だったようだ。 「日程は、今日で全校のサバイバルを終わらせて、明日から団体戦……だったわよね?」 「ああ」 観客席に向かいながら日程確認。 因みに5学年分の3日間のサバイバルを全て今日で終わらせるというのは、時属性でサバイバルを行う場所の時間を1時間で3日になるように弄った結果だ。 《魔神》出動ですよ。島1つの時間を弄れる規模の時魔法を使えるのがあたししかいなかったからね。 「まずは1年かー。やっぱりSクラスが有力かな?」 「最近転校してきた転校生が妙な力を使うって話だよ」 「妙な力って何だ?」 「さあ?」 他愛もない話をしながら、闘技場に並んだままの1年生を見やる。 あ、ハーレム形成してる奴がいる。女の子達のくっつきようが異様だな、ビッチかよ。 「あ、カミヤさんを酷くしたようなのがいるよ!公害だね!」 ロイが無邪気な笑みで、あたしが注目していた紺色の髪の男子生徒を指差した。 「……あれ、うちと同格のシュヴェーラの一人娘だぞ。あんな真似をするようなタイプじゃないはずだが……」 「ふぅん?」 ちょっと留めておこう。頭の隅にね。 「観戦出来ないのが難よね」 「まあ時間の流れが違うからな。申請すれば後で観させてもらう事も出来るそうじゃないか」 「録画用の魔道具が方々に設置されてるんだっけ。 因みに去年はどうしてたの?《魔神》様はいなかったよね?」 ロイの問いにラインがうんざりしたように答えた。 「そりゃ1学年3日かけてやってたぜ。面白い戦闘は中々ねえし、めっちゃつまんなかったよな」
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